製品概要

「COLMINA Visual Inspection AI」は、富士通の製造DXプラットフォームCOLMINAの一環として提供されるAI外観検査ソリューションです。ディープラーニングにより外観検査アルゴリズムを自動生成し、従来は困難だった検査設定の属人化を排除して高精度な欠陥検出を実現します。製品仕様の多様化による検査負荷増大や、人手では見落としがちな微細な不良もAIが高精度に判定し、検査品質の安定化と生産性向上に貢献します。クラウド/オンプレ双方に対応したサブスクリプション型サービスとして提供され、スモールスタートから全社展開まで柔軟に導入できます。

解決する課題

  • 検査アルゴリズム開発の属人化を解消し誰でも高精度な検査設定が可能。
  • 製品の多品種化による検査工数増大に対応し、頻繁な仕様変更にも柔軟に追従。
  • 従来検出が難しかった微細な欠陥や新種の不良もAIが高精度に検知。
  • 不良流出を防ぎ品質ばらつきを低減することで検査品質を安定化。
  • PoCから本番導入まで短期間で実現し、生産ラインへの迅速なAI適用を可能にする。

主要特徴

  • 富士通独自の画像認識AIエンジン(AI-Pro)が検査アルゴリズムを自動生成し、開発の属人性を排除。
  • 人手による閾値設定やプログラミングなしに多様な不良パターンを高精度に検出。
  • ロボットアーム+高性能カメラ等との組み合わせで自動検査装置への組込みも可能。
  • クラウド/オンプレいずれにも対応し、サブスクリプション型でスピーディーな導入が可能。
  • 継続学習やモデル更新機能により、利用を重ねるほど検査精度が向上し特殊な不良にも適応。

技術仕様

対応材質
金属 樹脂 電子部品 その他
対応形状
平板(シート・板状) 円筒(棒・パイプ状) 複雑形状(異形)
検出対象欠陥
キズ 異物 バリ 変色 欠け
検出精度 98%
ライン対応 両対応

測定条件補足

公開ベンチマークにてAUROC 98%を達成

導入プロセス

1

課題分析・目標設定

現場の検査課題や要求精度をヒアリングし、AI検査導入の目標を明確化します。

7日
2

PoC実施・モデル検証

現場から収集したサンプル画像でPoC(概念実証)を行い、AIモデルによる不良検知精度を検証します。

30日
3

システム開発・環境構築

検査ラインにカメラや照明を設置し、COLMINA AIエンジンを組み込んだ検査システムを構築します。

30日
4

現場適用テスト・調整

実ラインで試運転し、AI検査結果を確認・分析して必要に応じモデルやパラメータを調整します。

14日
5

本番稼働・継続サポート

AI外観検査を本番導入し、検査員への使い方教育を実施します。モデルの再学習や性能監視など、継続的なサポートも提供されます。

7日

導入事例

自動車(エンジン部品)

導入効果:

カムシャフト研削工程にAIモデルを適用し、全品の加工品質をリアルタイムで高精度保証 詳細を見る

電子機器製造(プリント基板)

導入効果:

AI外観検査導入により基板検査工数を25%削減し、検査工程の効率化と省人化を実現 詳細を見る

推奨シナリオ

多品種少量生産品 高速生産ライン 検査員不足・人件費高騰

よくある質問

熟練者でなくても高度な検査を設定できますか?

はい。AIが検査アルゴリズムを自動生成するため、専門知識がなくても高精度な外観検査を実現できます。GUI上で直感的に操作でき、属人的な調整を必要としません。

不良サンプルがほとんど無い場合でも導入可能ですか?

はい。良品データのみで学習し差分から異常を検出する手法に対応しており、不良データが少ない場合でもAI検査が可能です。少数の不良でも効率良く学習できるため安心です。

どんな製品や業界に適用できますか?

多様な製造業の外観検査に適用可能です。例えば毛並みや色味が異なるカーペットや配線パターンが異なる基板など、個体毎に外観が異なる製品でもAIが高精度に異常箇所を検出します。