製品概要

ソニーグループの「AITRIOS」は、エッジAIカメラとクラウドを組み合わせたVision AIプラットフォームで、製造現場の外観検査DXを支援します。インテリジェントビジョンセンサーIMX500を搭載したAIカメラがエッジ側で画像解析を行い、低レイテンシかつオフライン環境でもリアルタイム検査が可能です。クラウド非依存の構成により通信負荷や遅延を抑えつつ、人手による目視検査に匹敵する高精度な欠陥判定を実現します。専用ツール「Local Edition」を用いてAIモデルの作成・デバイス配信を直感的に行え、専門知識がなくても短期間で導入できます。また、多言語対応のビジュアルUIで現場担当者も扱いやすく、工場の人手不足解消と品質安定化に貢献します。

解決する課題

  • 人手不足の現場でもAIによる自動検査で検査要員を大幅削減。
  • 検査員個々のばらつきを排除し、常に安定した検査品質を維持。
  • 従来目視では見逃しがちな微細不良も高精度に検出し、不良流出を防止。
  • クラウドレス構成で遅延や通信費の課題を解消し、高速ラインにも対応。

主要特徴

  • IMX500搭載のエッジAIカメラでその場で画像を解析し、クラウド不要で低遅延なリアルタイム検査を実現。
  • QRコード読み取りによる簡単セットアップ機能でAIカメラ導入が容易。
  • Local EditionツールによりGUI上で簡単にAIモデルを構築・デプロイ可能（専門知識不要）。
  • エッジ処理でネットワーク負荷を低減し、通信環境が不安定な現場でも安定稼働。
  • マルチデバイスを統合管理するコンソールで複数ラインや拠点へのスケーラブルな展開が可能。

技術仕様

対応材質
金属 樹脂 電子部品
対応形状
平板（シート・板状） 円筒（棒・パイプ状） 複雑形状（異形）
検出対象欠陥
キズ 異物 バリ 変色 欠け
ライン対応 インライン

導入プロセス

1

現場課題ヒアリング・要件定義

現在の検査フローや課題を確認し、AIカメラ導入による目標（精度・速度等）を設定します。

7日
2

少数カメラでPoC（実証実験）

AITRIOS対応AIカメラを一部ラインに設置し、試験的にAI検査を実施して効果や精度を検証します。

14日
3

AIモデル開発・設定

収集した画像データを用いてAIモデルをトレーニングし、必要に応じて検出精度の最適化やカスタマイズを行います。

30日
4

システム展開・本番導入

製造ライン全体にAIカメラを配置し、クラウドコンソールで一括管理する本番システムを構築します。

14日
5

運用開始・チューニング

AI検査の運用を開始し、現場オペレータへの操作トレーニングを実施します。稼働後もモデルの追加学習やチューニングで精度維持を図ります。

7日

よくある質問

AIの知識がなくても導入できますか？

はい。AITRIOSは専門知識不要で使える包括的な開発ツールキットを提供しており、誰でも直感的にAIモデルの作成・展開が可能です。操作手順もシンプルで、教育時間を最小限に抑えられます。

ネットワークが不安定な工場でも使えますか？

はい。AIカメラ側で完結して検査を行えるため、クラウドに常時接続できない環境でも問題なく動作します。エッジ処理により通信に依存しない安定稼働が可能です。

どんな検査に適用できますか？

はんだ付け部の良否検査など電子基板の微細欠陥検出から、自動車部品の傷検査まで幅広く適用可能です。人では見分けにくいパターンの欠陥も、カメラとAIで高精度に検出できます。